人材派遣会社の営業は、派遣社員と派遣先企業を結ぶ存在です。
顔合わせへの同行、派遣社員の就業後のフォロー、派遣先企業との派遣社員の就業状況の確認など、業務は多岐に渡ります。
そんな派遣営業の仕事について、興味はあるけれどどれくらい大変なのか、気になっている人もいるのではないでしょうか。
私はとある中小の人材派遣会社で、営業として勤務した経験があります。
本記事ではその経験をもとに、派遣営業の仕事の実態を解説していきます。
派遣営業の仕事の大変なところ
派遣営業の仕事は実に様々ですが、その中で特に大変なことは以下の通りです。
派遣社員が急に音信不通になる
人材派遣会社にとって、派遣社員は派遣先企業で働いてくれる大切な存在です。
彼等が働いてくれることで、派遣先企業からお金が入り、そのうちの何割かを売上としています。
しかし派遣社員の中には、急に連絡が取れなくなってしまう人がいます。
派遣先企業との顔合わせの当日、初出勤日、その後のとある出勤日など、あらゆるフェーズでそのような事態が発生します。
これが起きると派遣営業は、上司からは絶対に連絡を取れと詰められ、派遣先企業からはどうなっているのかと詰められ、気が気でなくなります。
大抵の場合、
・働く気が無くなった
・派遣先の職場に嫌な人がいた
・派遣先の職場で上司と揉めた
などが理由となり、無断でいなくなってしまうことがほとんどです。
そして大半はそのまま退職となり派遣先企業へ謝罪をすることになります。
派遣営業として働く限り、この問題は何度も遭遇するもので、そのたびに胃が痛くなります。
毎月のノルマに追われる
ほとんどの人材派遣会社では、派遣営業にノルマが存在します。
私のいた会社では毎週会議が開かれ、到達状況と見通しについて確認され、未達成の色が濃いと激詰めされました。
売上をあげるには、いかに派遣社員を派遣先企業で稼働させるかにかかっており、そのために必死で駆け回ることになります。
中にはやや強引に派遣社員を派遣先へ送り出す営業がいて、当然ミスマッチとなり問題が発生するケースも少なくありませんでした。
本来は派遣社員の希望と、派遣先企業の求めるニーズを照らし合わせ、可能な限り合致する同士を繋ぐのが派遣営業の役割です。
しかしノルマがあるためにそれを十分にやることが難しく、もどかしい思いをしたことは何度もありました。
派遣先企業と派遣社員の板挟みになる
派遣営業にとって、派遣先企業は大事な取引先です。
だから要望を聞き出し、出来る限り沿えるように努力します。
しかし派遣社員もまた大事な人材です。
両者の主張が食い違うと、その仲裁や調整をするのは派遣営業ですが、どちらもないがしろにはできません。
この板挟みは、派遣営業として仕事をする限り、ずっと付きまとう問題です。
ノルマが存在するため簡単に売上を失うわけにはいかないので、何とかしなければと多くの時間を割かれることはザラにあります。
普段の業務はこなしつつ対応に追われるので、気の休まる時がないことも多いです。
派遣営業はしんどい?
正直に言ってしまうと、派遣営業の仕事はしんどいことがたくさんあります。
残業はしょっちゅうですし、休日出勤しなければならないことも珍しくありません。
もちろん人材派遣会社にもよるかと思いますが、派遣社員を多く抱えていればいるほど、問題は次々起こるので気が休まる時はあまりないのが現実です。
しかしその分、経験を積んでいけば確実に成長できますし、後にその経験が活きる場面は必ず訪れます。
ひとまず一定の期間だけと決めて、仕事をしてみるのも良いでしょう。
離職率は高くどこも人材不足なので、求人は比較的多くあります。
自分がどれだけできるか腕試しという意味で、やってみるのはどうでしょうか。
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