ボクシングは努力を続ければ誰でも上達して、試合に出場したり、プロ選手だって目指せる競技です。
しかし、いくら練習してもなかなか上達せず、新しく入会してきた人にどんどん追い抜かれてしまう人もいます。
では、そのような上達しない人には、何が足りないのでしょうか。
本記事では、ボクシングが上達しない人に共通する、4つの特徴を解説します。
これを参考に、自分がそのような状態に陥らないように、気を付けてトレーニングに取り組んでもらえればと思います。
上達には時間がかかる

改めて言いますが、ボクシングにおいて上達するスピードは人それぞれではあるものの、基本的に継続していれば必ず上達して強くなれます。
ハイペースで練習すれば上達は早くなりますが、モチベーションを落とさず練習を続けられるかが問われます。
ある日を境に劇的に強くなるわけではないので、長い目で見なければなりません。
初心者とマスボクシングをした時など、ふとした瞬間に上達したことを自覚しますが、そこまでにはある程度の時間が必要です。
それまで根気強く練習し、どれだけ地味であろうと繰り返していくことが求められます。
大前提として続かない人は、上達することはありません。
上達しない人の特徴

ここからは、いくら練習しても上達しない人の特徴を挙げていきます。
ボクシングに限らず、キックボクシングや柔術など、格闘技全般に言えることでもあります。
いわば注意点となるので、しっかり覚えておきましょう。
基本を疎かにしている
ボクシングに限ったことではありませんが、基本は徹底的に叩き込み、磨く必要があります。
具体的には以下のようなものです。
・シャドーボクシングでのパンチのフォームチェック
・パンチは最短最速で打ち込む
・ステップワークを丁寧に行う
・ジャブ、ストレート、フック、アッパー、ボディの地道な反復
いつまでたっても上達しない人は、大振りのフックやフリッカージャブなど、応用的なことばかり好む傾向にあります。
基本ができているからこそ応用が活きるのであって、そこを疎かにしていたら強くなることはできません。
特に始めて数カ月経過した頃に、奇抜な戦法を取り始める人が多いです。
そういう人に限って基本ができていないので、動きがめちゃくちゃになりがちでです。
そうなればどれだけ続けても、上達からは遠のてしまいます。
自己満足の練習しかしていない
毎回練習するたびに、良かった点と悪かった点が必ずあります。
悪かった点は反省して、次はどうすれば良いかを考える実行することで、徐々に上達していきます。
それをせず「自分は強い」などと勘違いしている人は、反省や振り返りをしません。
その上、求められてもいないのに初心者に訳の分からないアドバイスをして、困らせてしまうこともあります。
自己満足は気持ち良いものですが、上達からは最も遠ざかります。
何をどうすればより良くなるか、常に考え続けることが必要です。
一流のプロ選手も、常に考えながら取り組み、反省すべき点は反省して次に活かして成長を続けています。
それができない人が、上達できるわけがありません。
トレーナーのアドバイスを聞かない
トレーナーはそのほとんどが、現役もしくは元プロ選手です。
知識も経験も豊富なので、アドバイスは的確です。
上達する人は素直にそれを聞き入れ、すぐ実践するのでメキメキと上達します。
上達しない人は、それを聞いてもやらないどころか、まともに聞いていないことがほとんどです。
自分のやり方にこだわって変えようとしないので、そのうち何も言われなくなります。
ボクシングは我流でやり続けて強くなれることはまずありません。
素直さと謙虚さがなければ、必ずどこかで行き詰まることになります。
意識的に課題を持って練習していない
練習において、課題設定をすることは大切です。
スピードを意識する、ディフェンスを意識するなど、何を重点に置いて練習するかで上達のスピードは大きく変わります。
何となくでやっていても、上達するのは難しいでしょう。
たとえばサンドバッグ打ちでも、ラウンドごとにやり方を変えるなどの工夫が必要です。
3階級制覇の田中恒成選手も、この点の重要性を取り上げています。
上達のためにすると良いこと

ボクシングの上達のために、やれることはたくさんあります。
ここをおさえて、周囲と差をつけましょう。
自分の動きをビデオ撮影して確認する
シャドーボクシングやマスボクシングなどの際に、ビデオ撮影して確認するようにしましょう。
自分の動きを客観的に見ると、どの程度イメージ通りに動けているかが分かります。
打ち終わりにガードが下がる、相手に攻められた時に動きが止まってしまうなど、改善すべき点も明確になります。
そこを重点的に意識して練習することが、克服に繋がって上達のスピードを早めます。
上手い人のパンチや動きを真似する
プロ選手など上手い人のパンチや動きは別格です。
単なるパワー任せではなく、コツやテクニックを巧みに使って、ものすごいパンチ力を出せる人がゴロゴロいます。
自分と何が違うのか、どうすれば同じようにできるのか徹底的に考えてみると、やるべきことはたくさん出てくるでしょう。
今はYouTubeで、元世界チャンピオンクラスの人達が、ミット打ちやスパーリングなど数々の動画をアップしています。
何度も見返して、自分もそのパンチや動きを真似してみてください。
自分の所属するボクシングジムにいるプロ選手を、間近で観察するのも効果的です。
上達への近道は上手い人の真似をするところから始まり、そこから自分なりのベストな方法にアレンジされていきます。
練習メニューを定期的に変える
いつまでも同じ練習メニューでは、良くも悪くも慣れてきてしまい、上達も頭打ちになってきます。
少しずつでも変化を加えることで、様々なパターンを習得できるので、工夫をこらすことを忘れないようにしましょう。
トレーナーへ相談するなどしてメニューを考えると、今の自分に合った練習が可能となります。
そうしていくと、できることも少しずつ増えてきて、ボクサーとしてのレベルはどんどん上がっていきます。
正しい努力を継続しよう!

ボクシングに正解というものはありません。
どんなスタイルであっても、強い人は本当に強いです。
ただしそれは基本を大切にして、変に尖らず正しい努力を継続してきているからこそです。
今の自分に満足して何も考えずに続けても、上達しないのは目に見えています。
常に考え実践し、課題を見つけて修正していく、正しい努力が必要です。
ボクシングジムでトレーナーから指導を受け、良くなかったところを反省し勉強する姿勢を持ちましょう。
そうやって継続していれば誰でも上達できるのがボクシングであり、最も面白いところと言えます。
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