格闘技では、よく「あの人は強い」とか「あの人は上手い」という言い方をされます。
両者とも同じ意味のように見えますが、正確には異なることを指しているケースが多いです。
本記事では、格闘技における『強い』と『上手い』の違いについて、解説していきます。
格闘技が『強い』とは

格闘技で『強い』というのは、練習や試合など対人戦で勝てる人を指します。
ミット打ちなどを見ても綺麗なフォームではなく、一見すると強そうに思えなくても、いざ試合となると相手をボコボコにして倒します。
このタイプに当てはまる人は、練習で身につけたものというより、元々の性格や身体的な強さを持っていることが多いように思います。
例えば骨が頑丈でどこも骨折したことがないとか、手が大きくて拳が固いのでパンチが強力といったものです。
ここ一番の勝負強さがあるのも、このタイプに多いです。
格闘技が『上手い』とは

格闘技が『上手い』タイプの人は、素人目に見ても分かるケースが多いです。
シャドーボクシングのフォームが綺麗だったり、ミット打ちもスピードやキレがあります。
基礎がしっかりしていて、初心者のお手本になる動きができる人ですね。
たゆまぬ努力で身に付けた、確実な実力があると分かります。
また、理論的な説明ができるので、他人に教えることも上手いです。
『強い』と『上手い』はどっちが重要?

結論としてはどちらも重要であることは間違いありません、
ただし選手としては『強い』方が勝てますし、試合も面白いことが多く人気が出ます。
トレーナーなど教える立場としては、『上手い』方が会員に人気となり有利です。
先述した通り、『強い』は生まれ持っての性格や体質に左右される面が大きいです。
『上手い』は地道かつ継続的な努力が問われる面が大きいです。
どちらも才能の1つと言えますが、『上手い』は先天的な強さがなくとも身に付けられるので、意識的に目指せるのはこちらだと思います。
強くて上手い人はいる?

ここまでの解説で、『強い』と『上手い』を別物としていて、両方を併せ持つケースが無いように思えたかもしれません。
しかし実際には、強くて上手い人は存在します。
例えばキックボクシングで無敗のままボクシングに転向した那須川天心や、UFCで活躍した経験もある堀口恭司などは、まさにこのタイプだと思います。
練習風景を見ていても基礎がしっかりしていて上手く、試合では相手を倒せる強さを持っています。
才能も努力も超一線級でないと、辿り着けない境地にいる選手達です。
『強い』と『上手い』の違いを理解して役立てよう!

『強い』と『上手い』は違うことを知っておくと、新しい角度で格闘技を見ることができるようになります。
『上手い』タイプは説明が分かりやすく、とても勉強になります。
『強い』タイプは普通であれば難しいことを、さも簡単にやってのける面白さがあります。
それらの中から自分でも練習すればできそうなことを考え、取り入れていくと良いでしょう。
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