日本格闘技界では『RIZIN』が人気となったことから、MMA(総合格闘技)が再び盛り上がっています。
RIZINを観て、「自分も総合格闘技をやってみようかな」と考えている人もいるのではないでしょうか。
しかしRIZINに出場するプロ選手は、キックボクシングやレスリングなどほかの格闘技から転向してきた人も多く、格闘技未経験でいきなりMMAを始められるのか不安に思う人もいるでしょう。
本記事では、MMAにおけるバックボーンの有無による、メリット・デメリットを詳しく解説していきます。
格闘技未経験でもMMA(総合格闘技)はやれる!

はじめに言えるのは、格闘技未経験であってもMMAを始めるのは、全く問題ないということです。
覚えるべきことは多いですが、基礎から丁寧に練習していけば、MMA選手として着実に成長できます。
今はどの格闘技ジムも初心者クラスを設けており、未経験を歓迎しているので安心して入会しましょう。
見学・体験をしてみて、自分に合う格闘技ジムを探すところからがスタートです。
MMAは打撃・組技・寝技と、あらゆるテクニックを身に付ける必要があります。
その点が大変と思う人もいますが、キックボクシングや柔術など、MMAだけでなく色々な練習ができるのでチャンスでもあります。
バックボーンがあることによるメリット

MMAではほかの格闘技でのバックボーンがある場合、以下のメリットがあります。
得意なスタイルを確立しやすい
バックボーンで鍛え抜いたファイトスタイルは、MMAでも大きな武器になります。
堀口恭二であれば空手独特の素早い踏み込みによる攻撃、平本蓮であればキックボクシングによる卓越した打撃など、それぞれがバックボーンを活かした強みを持っています。
自分の中に突出した武器があると、それが自信に繋がり強気にいけるので、メンタル面でもプラスに働きます。
MMAは幅広い攻撃が認められているからこそ、どんなファイトスタイルで闘っていくべきか、迷うことも多いです。
バックボーンがあると、それをベースにしたMMAでの闘いが可能となり、確立しやすくなります。
特定の場面で相手を圧倒できる可能性が高い
MMAは様々な局面での攻防がありますが、自分のバックボーンを活かせる局面になると、圧倒的に有利となります。
MMAの練習だけでは、なかなか到達が難しいレベルのテクニックがあります。
ボクシングの細かいパンチのテクニック、レスリングの素早いタックルのテクニックなどです。
そのようなバックボーンがある選手は、頭ひとつ抜きん出たレベルにいるので、正面からやり合えばまず負けません。
なので相手をその局面に引きずり込めれば、勝率は高くなります。
もちろん相手もそうならないように仕掛けてくるので簡単にはいきませんが、持ち込めればこちらのものでしょう。
相手の警戒を逆手に取ることができる
バックボーンを持つ選手と闘うにあたり、相手は必ずそれを警戒してきます。
キックボクシングであれば打撃、レスリングであればタックルといったように、得意な戦法で来る可能性が高いと考えるからです。
その警戒を逆手に取って、敢えてバックボーンとは異なる戦法を仕掛けると、相手の対処が一瞬遅れることがあります。
そうやって意表をつくことで、相手を混乱させて勝利できる可能性が高まります。
試合や大会では、いかに相手を混乱させてペースを乱せるかが重要なので、バックボーンの存在が一役買ってくれることもあるでしょう。
バックボーンがあることによるデメリット

バックボーンがあることは、MMAにおいてメリットばかりではありません。
具体的には、以下がデメリットとして挙げられます。
MMAに適応するまでに時間がかかる
バックボーンがあると、無意識的にその当時の意識で闘おうとしてしまうことがあります。
バックボーンのある選手がMMAのデビュー戦で負けてしまう場合、自分のそれまでのファイトスタイルや得意な戦法を、存分に発揮できないまま終わってしまうことがほとんどです。
相手がバックボーンを把握した上で、それを活かせないようにMMAならではの戦法を取ってくるからです。
MMA選手としてのキャリアが上の相手だと、特にそのような展開になりやすいです。
それをMMA用に修正し、持ち味を活かせるように適応させるには、それなりの時間が必要となります。
そのため最初は、練習でもいいようにやられてしまうことが多く、苦戦するでしょう。
MMAに活かせるテクニック・活かせないテクニックがある
バックボーンのテクニックは、MMAに活かせるものもあれば、活かせないものもあります。
その取捨選択は、練習で実際にやってみて、どうなるのかという経験を積んで学んでいくしかありません。
バックボーンの良いところを取り入れて、MMAでどのように闘うか模索していく過程が必要となります。
MMAで強くなるには、柔軟な思考と対応力が求められるということです。
バックボーンにこだわると、必ずどこかで成長に頭打ちがあります。
何を練習しても無駄になることはない

格闘技未経験であっても、ほかの格闘技をやってからでも、MMAにおいて無駄になることはありません。
MMAは歴史こそまだ浅いものの、あらゆる格闘技のエッセンスを吸収し、今も進化を続けています。
使える手札が少しでも多い方が、有利となるのは間違いありません。
憧れている選手がいるなら、その選手のキャリアをなぞる形でやってみるのもいいでしょう。
どんな練習もとりあえずやってみることが、MMAで強くなるためには必要です。
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