キックボクシングで初めてアマチュアの試合に出場する時は、たくさんの不安や緊張に苛まれます。
何をしていても試合のことが頭にチラついて、上の空になってしまうこともありますよね。
本記事ではそんな状態にある人のために、アマチュアの試合に向けて必要な心構えや、練習について解説していきます。
これを参考に、準備をしっかりしていただければ幸いです。
不安と緊張を抱いている自分を受け入れる

初めての格闘技の試合に、不安や緊張を抱くのは当たり前です。
誰かと本気で闘うという行為は、ほとんどの人にとって未知の経験です。
怖いですし、やりたくないと思ってしまうのは、何もおかしいことではありません。
優しく繊細な性格の人ほど、そういう気持ちになりがちです。
しかし、その不安や緊張はどれだけなくそうとしても、なくなるものではありません。
無理にどうにかしようとしても、余計に苦しくなってしまいます。
むしろ不安や緊張を抱いているからこそ、油断せずしっかり準備に取り組めます。
だからまずは、不安や緊張を抱いている今の自分を、ちゃんと受け入れてあげましょう。
『やれることは全てやった』と思えるように準備する

試合に臨むにあたって最も必要なのは、「自分なら絶対に勝てる!」と自信を持つことです。
自信が持てるとどんな相手だろうと、臆することなく闘うことができます。
「絶対に大丈夫」や「必ず勝てる」という気持ちがあれば、苦しい局面でも諦めず前へ出る力になります。
そのために必要となるのは、『やれることは全てやった』という気持ちです。
これ以上は今の自分には無理というくらい、準備に取り組みましょう。
プロではないので人生を懸ける必要はありませんが、それくらいの覚悟でやることが大切です。
勝敗を分ける要素と必要な練習

試合において勝敗を分ける要素は、どの大会でもどんなルールあっても、ほとんど変わりません。
まずはこれを把握し、そのための練習をしていきましょう。
手数の多さと力強さ
当たり前のことですが、試合は相手を倒して勝利することが最終目標です。
そのためには果敢に、強力な攻撃を出していかなければなりません。
デビュー戦でよくあるのが、つい相手の様子を見してしまったり、緊張で手が出せなくなるパターンです。
アマチュアの試合は時間が短く、そうしているとあっという間に終わってしまいます。
手数が少ないと判定決着の際に不利ですし、勝てるものも勝てません。
そうならないために、とにかく力強く手を出し続けていくことが求められます。
マススパーやスパーの練習でも、これを意識して果敢に攻め込んでいきましょう。
動き続けられるスタミナ
アマチュアの試合時間は短いですが、実際にやってみると想像しているより遥かに長く感じます。
スパーリングとは全く違う空気の中、全く見知らぬ相手と闘うのは、本当に大変なことです。
そのためスタミナの消耗も激しく、疲労も半端ではありません。
しかし早々にスタミナ切れを起こすと、攻撃も防御もおぼつかなくなります。
立っているのがやっとという状態になってしまい、何もできないまま負けてしまう・・・というのは、何としても避けたいですよね。
だからこそ、試合中ずっと動けるだけのスタミナは欠かせません。
ジムでの練習に加えて、走り込みなどのフィジカルトレーニングで、スタミナ強化を図ることが求められます。
前へ出る積極性
試合において良くないのは、ただただ下がって防御を固めてしまうことです。
消極的に見えて印象が悪いですし、相手も勢いづくので追い詰められてしまいます。
自分の適切な距離を保ちつつ闘うためであれば問題ありませんが、そうではなく何も考えず下がってしまうのはNGです。
自分から前に出て攻めること、相手に攻められても前へ出て攻撃を返すことが勝利に繋がります。
その場の空気を支配し流れを引き込むためにも、前へ出る積極性が必要です。
シャドーボクシングやスパーリングでも、普段からその姿勢を忘れずに取り組むことが求められます。
落ち着いたメンタルを保つための方法

試合で重要となるのは単純な実力だけではありません。
その時のメンタル状態は、勝敗に大きな影響を及ぼします。
慌てたりイライラすると、思わぬミスや雑な攻撃を誘発し、負けに繋がります。
冷静に落ち着けていれば、セコンドの声がよく聞こえて、広い視野を持ちながら闘えます。
そのために必要なこととして、以下の3点があります。
試合のイメージをひたすら繰り返す
試合で相手がどう動いてくるか分からないのは、不安で仕方ありませんよね。
ではどうすればよいのかというと、とにかくイメージトレーニングすることです。
試合で自分がどう動き、相手がどう動いてくるか、あらゆるパターンを想定しイメージしてみましょう。
キックボクシングの試合動画は、プロ・アマ問わずネット上にたくさんあるので、とても参考になります。
試合前に選手が何をしているのかも分かるので、そういったところもチェックして、試合当日のことを丸々とイメージしましょう。
100%イメージ通りにいくことはありませんが、あらかじめイメージしておくと、試合当日も落ち着いて動けます。
得意な戦法と苦手な戦法を把握しておく
どんな人にも得意な戦法、不得意な戦法があります。
それをあらかじめ理解し把握しておくことで、もし不得意な局面に持ち込まれたらどうするか、十分な対策が練れます。
また、得意な局面に持ち込むために何が必要か、作戦も立てることもできますよね。
練習で敢えて普段やらない戦法を取ってみて、どうなるか確認してみるのもいいでしょう。
事前に経験を積んでおけば、試合でどんな展開になっても、落ち着いて対応できるようになります。
あらゆるタイプの相手を想定しながら練習する
アマチュアの試合はプロとは違い、相手選手が決まるのは直前であることがほとんどです。
また、どんな選手なのか参考となる資料や動画は、基本的にありません。
つまり、いざ試合が始まった時でないと、分からないことばかりなのです。
だからこそ、あらゆるタイプの選手を想定して、練習しておく必要があります。
悔いのない試合をしよう!

試合では練習したこと以上のものは出せません。
また、どれだけ練習をしていても、それを試合で100%発揮することは難しいです。
アマチュアの試合では勝敗も大切ですが、それ以上に今の自分が持っているものを、全て出しきれるかがより大切です。
さらにデビュー戦は、練習と試合がどれほど違うのかを身をもって知るという点で、非常に有意義なものになります。
アマチュアも階級制なので、体重を規定内にするための減量のつらさが多少なりとも分かって、プロの凄さも実感できます。
終わった後に反省すべき点は必ず出てきますが、後悔が残る試合だけはしないようにしましょう。
そのためにも試合までの期間、十分に準備を整えて当日を迎えてください。
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